個人再生委員が選任されたが、認可決定が無事下りた事例

依頼者プロフィール

年代
40代
性別
男性
家族構成
既婚(子どもあり)
職業
会社員
負債総額
約790万円
債権者数

相談時の状況、相談のきっかけ

投資による借金が膨らみ、返済が困難になったため。

朝雲法律事務所を選んだ理由

過去の実績、破産・倒産に詳しそうだったから

解決までの手順

受任後直ちに、弁護士が受任し再生手続きの準備に入る通知を各債権者に送り、返済を一旦止めたので、借りては返しの自転車操業的な状態から脱することができました。

申立後、裁判官が、個人再生委員(弁護士の中から裁判所が選任し、個人再生事件の開始の要件があるか、再生計画案通りの支払いができそうかなどを、第三者的な客観的立場から判断する役割を有する委員)が選任された。このため、個人再生委員の費用(12万円)が必要となったが、ご夫婦とも安定した収入があり、その準備にはそれほど苦労はしませんでした。

申立後、3週間くらい、個人再生委員が、手続きを開始してよいかを判断するため、ご本人と面談し、意見書を提出する期間がおかれ、個人再生委員から開始してよいとの意見書が提出された。

その後1週間程度で、裁判所が手続を開始する決定をした。

手続きを開始する決定後、試験的積立(実際に債権者に支払いを開始する前に、月の支払に相当する金額を、口座を作って積み立てるもの)を2ヶ月間行った後、再生計画案を提出しました。

その後、再生委員が、再生計画案に問題がないことの意見書を出しました。

その後、再生計画案が、債権者の書面の決議に付され、反対意見はありませんでした。

再生計画案提出から、上記の再生委員の意見書提出と債権者の書面決議に一か月ほどかかり、その間試験的積立を1か月分実施しました。

その後、裁判所から認可決定が出て、その翌々月から債権者への支払いを開始しました。

(債権者への支払は、認可決定が出た後、官報に載り、その後2週間で認可決定が確定し、確定の翌月から支払い開始となるので、おおよそ、認可決定の翌翌月(早ければ翌月)からの支払い開始になります。)

 

・ 再生計画案の内容

① 支払総額 約260万円

② 免除率 約67%(790万円のうち530万円を免除)

③ 再生計画案に基づく支払い年数 5年

④ 再生計画案に基づく月当たりの支払額 約4万3000円

⑤ 住宅ローン特別条項の有無:なし

⑥ コメント

個人再生においては、返済すべき金額の条件として、1 100万円以上、2 債務総額の5分の1以上という条件のほか、3 自分の財産の金額以上、という条件があります。本件では、生命保険の解約返戻金(申立の時点における試算)が約247万円と多く、他の財産とあわせて、財産が約260万円あったので、返済額が260万円と、債務総額の5分の1(約160万円)より、かなり多くなりました。

・ 個人再生を選んだ理由 借金の主な原因が、免責不許可事由である投資だったので、破産ではなく再生を選んだ。

弁護士が見た事案解決のポイント

1 本件は、事情により、奥様に個人再生手続きをすることを言えない状況であった。個人再生手続きは家族の協力があったほうが、支払いが確実なので、その点が危惧され個人再生委員が付いた。そのため、開始決定が通常より1ヶ月遅くなった。

しかし、本件は、ご依頼者と奥様とで家計の分担がはっきり分かれており、ご依頼者自身で給与の管理ができる状態だったので、個人再生の支払はしっかりできることが、個人再生委員に理解された点。

2 財産(生命保険の解約金相当額)が多く、支払総額が通常よりも100万円ほど多額になったが、裁判所と個人再生委員に5年間の支払期間にすることを認めてもらい、また夫婦共働きで収入が十分あったので、支払い可能性に問題がなかった点。

依頼者の声

依頼者の声

1.なぜ当事務所にご依頼いただけたのか理由をお教えください。

ホームページを見て自己破産や個人再生の扱い件数も多く、信頼できそうな印象であったため。

2.当事務所のサービスや接客についてのご感想をお聞かせください。

非常に良かった

3.当事務所のサービスや接客について感じたことをご記入ください。

親身になって相談にのって頂きました。スタッフの方の印象も良かったです。