1.個人再生ができないケース

法律で明らかにできないと決められているものとして以下のようなものがあります。

・借金が5000万円以上ある
・継続した収入があるとは言えない方
・借金が少ない、あるいは収入が多く完済できそうな方

詳細については、以下、順次説明していきます。

借金が5000万円以上ある方

個人再生は法律で、借金総額が5000万円を超える人(住宅を維持するタイプの個人再生の場合は住宅ローン以外の借金の総額)は、個人再生ができません(221条1項)。
個人再生は、借金を減額してもらう制度ですが、借金の総額が大きければ大きいほど、減額してもらう額が多くなる傾向にあります。
借金総額が5000万円を超えると、減額してもらう額が多くなりすぎて債権者の不利益が大きくなるため、そのような取り決めになっています。
個人再生の制度ができた当初は、上限額が3000万円でしたが、平成16年の改正で利用可能性を拡大するために、上限が5000万円に引き上げられました。

継続した収入があるとは言えない方

個人再生は、法律で「将来において継続的にまたは反復して収入を得る見込み」がある人しかできないことになっています(221条1項)
したがって、収入が全くない人はできません。
例えば、専業主婦、専業主夫の方は、配偶者の収入があるのでそれを原資に払うということも考えられますが、ご自身に収入がないと個人再生はできません。
パート、アルバイトの方でも、将来的に継続して収入を得られそうであればできます。ただし、正社員の方と比べると、継続して雇用してもらえるかの不安がありますので「将来において継続的にまたは反復して収入を得る見込み」があるかどうかの裁判所の判断は、より慎重になってしまうと思われます。
年金受給者も「将来において継続的にまたは反復して収入を得る見込み」があるといえますので、できます。

個人事業者、農業・漁業従事者

個人再生は3か月に1回以上のペースで払わないといけませんが、これらの方の中には、収入が入る頻度が3か月より間が空くことも考えられます。しかし、3か月に1回以上の支払いは、収入をためた分から払えればよく、3か月に1回以上のペースで収入が入る必要はありません。したがって「将来において継続的にまたは反復して収入を得る見込み」があると言えるので、個人再生ができます。

借金が少ない、あるいは収入が多く完済できそうな方

個人再生の要件は「支払い不能の恐れ」がある方です。
支払い不能とは、現在ある借金の一般的かつ継続的な弁済ができないということで、破産の要件は「支払い不能であること」ですが、個人再生は「支払い不能の恐れ」と要件がちょっと緩やかです。
現在支払っていけないとまでは言えないが、このままいくと支払っていけなくなる恐れがある場合は個人再生ができます。
したがって、現在ある借金の一般的かつ継続的な弁済ができない恐れすらない場合、つまり、借金が少ない、あるいは収入や財産が十分あって十分払っていけそうな方は個人再生ができません。

2−1.個人再生がやりにくい場合があるケース その1

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2−2.個人再生がやりにくい場合があるケース その2

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2−3.個人再生がやりにくい場合があるケース その3

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2−4.個人再生がやりにくい場合があるケース その4

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3.個人再生を選択するかどうか慎重な判断をしたほうがいいケース

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